ブラック・スワンは,マーケットにおいて,事前にほとんど予想できず,
起きた時の衝撃が大きい事象のことをいう.
また,認識論学者で元ヘッジファンド運用者としての経験を持つ,
ナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim NicholasTaleb)が,
2006年に刊行した著書「ブラック・スワン(The Black Swan)」で説明している考え方を,
「ブラック・スワン理論(Black swan theory)」という。
これは,従来,全ての白鳥が白色と信じられていたのが,
オーストラリアで黒い白鳥が発見されたことにより,
鳥類学者の常識が大きく崩れることになった出来事から名付けられ,
確率論や従来からの知識や経験からでは予測できない極端な現象(事象)が発生し,
その事象が人々に多大な影響を与えることを総称したものである.
なお、ヘッジファンド運用会社の中には,
ブラック・スワン理論に基づいた投資戦略を持つファンドを運用しているところもある.
タレブは,金融危機の責任はショールズにあるとし,
「あいつは引退して数独でもしていればいい.奴のファンドは2回もダメになっている.
奴にリスクについて講義をする資格はない」と述べている.
ショールズは,タレブは単に「アイデアを大衆化し,本を売って金儲けしただけだ」
と言い返した.ショールズはまた,タレブは先人の成果を全く引用せず,
そのために学界ではまともに受け取られていないと主張した.
タレブは "The Black Swan" の内容に関連した自身の学術論文の一覧を示し,
「学界はこれらにコメントすべきで、文芸書に学術的コメントをすべきではない」と述べている.
タレブの言いたいことは分かる.
確かに,過去のイベントを絶対視しすぎて,ブラックスワンを軽視してはいけない.
だからと言って,過去のイベントを軽視してもいけないと思う.
ブラックスワンとは,非常に相対的概念だと思うからだ.
ある程度予測できるイベントに対して,
予測できないことが起こるからブラック・スワンになるのであって,
そもそもの予測が無いと,ある事象がブラック・スワンにならないのではないだろうか?
白鳥という分類があったから,黒鳥の発見に衝撃が走ったのであって,
白鳥という研究が無かったら,黒鳥が発見されたところで,影響はない.
タレブが批判している,ショールズのブラック・ショールズ方程式も,
当時はブラック・スワンではなかったのではないだろうか?
ブラック・スワンを考えるためには,王道的なアカデミックな研究が不可欠であると思う.
安易に構築された数理モデルや統計学モデルには深い不信感を抱き,
金融関係の学界,特に経済学者を軽蔑していた.
というのは,共感できるが,そういう人達(経済学者達)がいたからこそ,
自分の考えが芽生えているという点を無視してはいけないと思う.
僕は,【温故知新】と【守破離】が大切だと考えている.
物理学や地球惑星科学を学んできた身としては,
感覚的にではあるが,安易に構築された金融の数理モデルや統計学モデルに,
不信感を抱いているのでは確かである.
しかしながら,今の僕の金融や経済の知識は,
まだ【守】の段階だと自覚しているので,しっかり勉強したい.
いや~経済や金融システムは面白いですね!
でわでわ
2012年5月20日日曜日
2012年5月4日金曜日
ゴールデンウィーク!!
昨日から4連休ですね!!
メーカーの方々は9連休の方が多いけど,
僕は金融業界なので,月曜・火曜は出社してました.
休み多いのは嬉しいけど,出社してた方が勉強とか捗るから,
早く出社したいですね(苦笑)
昨日はガッツリ本を買って来たので,この休み中に読もうかと.
買った本は…
【中原中也とアインシュタイン~文学における科学の光景】
【統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる】
【ダライ・ラマ科学への旅】
【経済界 2012年05月8日号 天然ガス革命】
【金融工学とは何か 「リスク」から考える】
【今がわかる時代がわかる世界地図 2012年版】
【ブラック・スワン上・下―不確実性とリスクの本質 】
本を読むのは速い方なので,1日あれば大体読んでしまうと思いますが,
ブラックスワンだけは時間かかりそうかな.
中原中也さんは前にもブログでとりあげたけども,
ホントに大好きなんで池内了さんがどう捉えてるか楽しみです.
さてさて,最近は読書の効率を上げるために,
速読(フォトリーディングとか?)を習おうか迷い中….
それでは,良いゴールデンウィークを!!
でわでわ
メーカーの方々は9連休の方が多いけど,
僕は金融業界なので,月曜・火曜は出社してました.
休み多いのは嬉しいけど,出社してた方が勉強とか捗るから,
早く出社したいですね(苦笑)
昨日はガッツリ本を買って来たので,この休み中に読もうかと.
買った本は…
【中原中也とアインシュタイン~文学における科学の光景】
【統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる】
【ダライ・ラマ科学への旅】
【経済界 2012年05月8日号 天然ガス革命】
【金融工学とは何か 「リスク」から考える】
【今がわかる時代がわかる世界地図 2012年版】
【ブラック・スワン上・下―不確実性とリスクの本質 】
本を読むのは速い方なので,1日あれば大体読んでしまうと思いますが,
ブラックスワンだけは時間かかりそうかな.
中原中也さんは前にもブログでとりあげたけども,
ホントに大好きなんで池内了さんがどう捉えてるか楽しみです.
さてさて,最近は読書の効率を上げるために,
速読(フォトリーディングとか?)を習おうか迷い中….
それでは,良いゴールデンウィークを!!
でわでわ
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