東日本大震災から1年が経ちますね.
去年の今頃は,岡山でESRの実験をしていました.
東北や関東でスゴイことになっていると母から電話があり,
後輩と留学生とで,岡山のホテルでテレビを観て衝撃を受けたことを覚えています.
最初,瓦礫や廃墟の映像しか観れなかったので,ミサイル攻撃か重爆撃でもされたのかなと.
その後,報道や津波の映像を観て,大地震だと知り,非常に衝撃を受けました.
関東や東北にいる大切な人達にメールを送ったことを覚えています.
僕自身も
この影響で【内定取り消し】をされてしまい,急遽就活を始めました.
先が見えない状況では,将来に出来るだけ多くの選択肢を残すことが大切だと思います.
そんな中,博士課程進学・就活・学士編入など,選択肢を3~4つに絞って活動しました.
幸い,2ヵ月後の5月には,大手金融機関などから内定を頂き,就活を終えることが出来ました.
他の選択肢も模索しましたが,会社の状態・将来性,自分の年齢や志向などを考慮して,
就職することを選択しました.おおむね満足しています.
さて,こういう
選択肢を残す手を将棋では,【含みの多い手】と言うらしいです.
2012年3月11日の日経新聞で羽生さんが同じようなことをおっしゃっていました.
リスクを分散するということになるんでしょうかね.
将棋の格言って人生にとっても非常に有効な気がします.
コロンビア大学ビジネススクール・教授シーナ・アイエンガー著の【
選択の科学】では,
同じようなことが書かれていますが,選択肢は多ければ多いほど良いわけではなさそうです.
【ジャムの法則】はアイエンガー教授が,ドレーガーズという高級スーパーマーケットを舞台に,
1995年に行った実験で,【豊富な選択肢は売り上げをあげる】というお店の方針を,
実証しようとするものでした.ところが,結果は逆でした.
24種類のジャムを売り場に並べたときと,6種類のジャムを売り場に並べたときでは,
前者は後者の売り上げの10分の1しかなかったのです.
この結果が実証的に確かめられると,金融商品のバリエーションから,洗剤などの消費財,
コンサル会社のコンサルの方法まで,選択肢を絞ることで,
顧客満足をあげるというふうに変わっていったのでした.
含みの多い手を指しつつ,含みは多すぎずというのが,個人の満足度を考えると,
最良の手なのかなと僕は思います.
もちろん,それが本当に正しいかは分かりませんが.
商品の種類(選択肢の量)を最適化するにはどうしたら良いんでしょうかね?
そういう研究はされてるはずですよね?いや~面白いな.
選択肢を適切な数に最適化して,その中から適切に選択してる人が成功する気がしますね.
もちろん選択するための実力が無ければなりませんが.
僕もそういう【眼】が欲しいですね~.
でわでわ